路内換気塔

プロジェクト名称

首都高速道路 中央環状新宿線山手トンネル 路内換気塔(東京都山手通り)

課題

 首都高速中央環状線は首都高の都心環状線外側に位置する環状線として、首都圏の3環状9放射の自動車専用道路網計画の一番内側の環状線で、そのうち中央環状新宿線山手トンネルは、渋谷・新宿・池袋を結ぶ11kmの路線です。
 本事業にあたっては、当初事業地周辺住民から環境悪化への強い懸念が示され周辺環境への配慮から都市高速道路として基本構造に初めてトンネル構造を採用しています。
 従来採用されている高架構造ではなくトンネル構造とすることで、自動車の排気ガスなどによるCO2やNO2を換気塔に集約し、集めた排気ガスをクリーンにしてから換気塔を通じて排出します。
 今回、当社が担当する換気塔設計については、省スペース化やデザイン性、周辺環境との融合が求められていました。

財団法人日本産業デザイン振興会 2008年度グッドデザイン賞受賞
社団法人日本コンクリート工学協会 2008年日本コンクリート工学協会賞(作品賞)受賞

結果

 換気塔の設計にあたっては、地域の特性、環境、道路、街並みの景観に配慮したデザインを検討し、地域住民への説明やアンケートによる意向調査を実施しました。
 換気塔の設計方針を「圧迫感の低減」「周辺景観との調和」「時の移り変わりに配慮」とし、排気部は一辺が3mの六角形平面で出隅部に面違いと外壁面には斜めリブを設け、光と影の変化を与え、給気部は高さ5mの立方体としました。
 これにより、周辺住民の方々に末永く受け入れられるデザインを実現しました。(最終的に7箇所の地下換気所と高さ45mの換気塔が14本、山手通りの中央分離帯に建設され、そのうち当社は3箇所7本の設計を担当しました。)

完成写真
(神山町(渋谷区)換気塔)



関連情報

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