平成19年度先端技術を活用した農林水産研究高度化事業委託事業(新規課題)「ドバイへの北海道物産輸出のための海上輸送技術開発と市場調査」
発注者
農林水産省 農林水産技術会議
業務概要
アジアの経済成長やグローバル化の進展等を背景に、日本の農水産物輸出における国際競争力を高める取り組みが喫緊の課題となっています。本研究では、UAE(アラブ首長国連邦)ドバイへ北海道の高品質な農水産物を輸出することで,新規マーケットを創出,輸出促進をはかることを狙いとし、①3週間以上の長期海上輸送においても、高品質な農水産物の品質保持技術の開発、②イスラム文化を理解したマーケティングリサーチを行います。

技術開発としては、①コンテナ内部の情報をリアルタイム監視するための技術、②主要な北海道物産のうち,現段階で輸送技術が確立していない生乳,活ホタテの輸送技術、を研究します。
また,マーケティングリサーチとしては、①需要予測,市場規模の検討(※イスラム文化,ヨーロッパなどからの観光客の嗜好を取り込む)、②輸出促進のための食文化調査による品目の選定、③販売・輸出促進手法の検討、を行います。
平成19年度は、コンテナ監視のためのデヴァイスの開発と冷凍技術との組み合わせによる長期海上輸送が可能な冷凍輸送技術の開発などに取り組む一方、農水産物の試験輸送を行うこととあわせて市場調査を行い、ドバイにおける五つ星ホテルでブッフェ方式による和朝食提供のデモンストレーションを行いました。
今後はさらなる技術開発とマーケティングリサーチにより、安全・安心・高品質な北海道物産を海外に輸出し、北海道各地の地域振興に微力ながらもお手伝いできる努力を続けて参ります。

ドバイのホテルで提供した和食ブッフェ