釧路湿原自然再生
プロジェクト名称
釧路湿原自然再生事業(北海道釧路市を含む4市町村)課題
日本最大の面積を持つ釧路湿原は、昭和55年に国内初のラムサール条約登録地となり、貴重な自然環境が残されています。しかし、流域の開発などによってハンノキ林の面積が急増し、反対に本来湿原に生育するヨシやスゲなどの草原面積が減ってきました。 そのため、急増したハンノキ林の拡大を食い止め、湿原本来の植生に戻す試みに取組むことになりました。結果
ハンノキ林の拡大を抑えるため、生態学、生理学などの見地から調査検討を行った結果、水位などの生育環境を厳しくすると、ハンノキの成長が止まり矮小化していくことがわかってきました。これを踏まえ、湿原環境に密接な関係がある水の動態を解析しながら、再び蛇行した川を復元することにより、かつての湿原環境を取り戻していく計画を立案しました。蛇行の復元にあたっては、自然再生と地域の生産活動の両立が求められ、復元区間の河川水位を上昇させつつ、その上流の土地利用に影響を及ぼさないよう、早期に湿原に氾濫させ、水位上昇量を抑える河道平面・断面形状の検討を行っています。また、湿原中心部へ流下する浮遊砂量を推定する数値シミュレーションを実施して、蛇行復元前後の変化を比較するなど、事業効果の予測・評価も行いました。
関連情報
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