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大型バス用自転車積載装置のプロトタイプを開発しました
2018.11.13
 北海道のサイクルツーリズム振興のためには、現在各地域で取り組まれているルートの環境整備と並行して、気軽にサイクリング旅行を楽しむため、サイクリストと自転車の輸送問題を解決することが必要不可欠です。
 その問題を解決する手段の一つとして、大型バスのトランクルームにスポーツ自転車を簡易に積載するための装置を開発しました。
 通常、大型バスに自転車を積載する場合には、専用の自転車輪行袋に収納した上でトランクルームに積載する必要がありますが、輪行袋を利用者が持ち歩かなくてはならないことや、自転車を解体し輪行袋に収納するまでの時間が掛かることなどにより、非常に煩雑な作業となっています。
 この煩雑な作業を回避する方法として、バスのトランクルームに直接自転車を積載することができれば、利用者の輪行作業は不要となり、サイクリングを目的としたバスツアーや拠点間移動が容易になると考えました。
 既に、大型バスのトランクルームに自転車を積載する既存事例もありますが、より汎用性が高く、様々なバス事業者で導入可能な方策として、自転車の固定やトランクルームへの積載に特段の技術を必要とせず、簡単に可能な積載方法について研究を進めています。
 今回開発したプロトタイプ(試作品)となる本装置は、バス車外で自転車の取り付けを行い、簡単な操作によりトランクルーム内に装置を積載するものであり、複雑な操作や大きな投資を必要としません。
 今後は、本装置を用いた実証実験・モニターツアーやバス事業者・旅行事業者等へのインタビュー調査を通じ市場性を検討した上で、サイクルツーリズム推進のための新たな交通手段の提案を行っていきます。
※土谷製作所と共同開発。特許出願中(特願2018-171258)

トランクルームへの積載

・ロードバイク、クロスバイクのみ対応
・ハイデッカー車(ジェイ・バス規格)で6基・最大24台積載可能

・ストレッチャー機構によりスムーズな積載・荷卸しが可能
・積載装置の重さによりトランクルーム内で安定


自転車積載装置


積載の様子(動画)

・1人でトランクルームへの積載・荷卸しが可能