平成18年度 夕張新得線道路改良工事トンネル施工管理業務
発注者
北海道
業務概要
赤岩トンネルでは、施工中の調査ボーリングにより国内外に例を見ない非常に大規模な地すべりとトンネルが交差することが判明しました。当社では、このような状況における技術的課題として”トンネル構造の安全性・機能性確保”を念頭に、以下のような特徴的な技術を開発・設計しました。
○大規模地すべりと交差するトンネルにおける安全な設計・施工技術
トンネル構造の安定性・機能性を確保するために円形に近い断面形状の採用、供用後の補修を考慮した大断面の採用、高剛性二重支保構造の採用、下半・インバートの早期閉合、長尺孔管先受け工・長尺鏡ボルトの採用等について計画・設計を実施しました。
○地すべり滑動にともなう外力・変形を考慮した覆工構造
地すべり荷重からトンネル断面構造を防護する高強度(σ = 50N/mm2)高密度配筋(D32@125)のトンネル覆工を設計し、かつ、地すべりによるトンネル構造の変形を分散することを目的に、覆工1打設長を6mに短縮し、打継目に目地材・スリップバーを設けたフレキシブルな覆工構造を計画・設計しました。
○第三者被害の未然防止を第一に考えた維持管理システム
供用後における第三者被害の未然防止を図り、トンネル構造の健全性を把握する目的で、通常のトンネル定期点検に加え、トンネル覆工の応力・変形を常時計測し、これらを組合せて運用するトンネル維持管理システムを開発し、併せて赤岩トンネル独自の維持管理マニュアルを策定しました。

トンネル標準断面図